青蓮院門跡
青蓮院門跡
Shoren-in
天台宗の宗祖最澄が比叡山を開くにあったって造られた住坊「青蓮坊」が起源。創建は一一五〇年。開基は行玄。天台宗比叡山延暦寺の京都五ヶ室門跡の一つであり、皇室と関わり深く格式の高い寺院。別名を粟田御所ともいい、江戸時代には後櫻町上皇の仮御所となる。ご本尊の「熾盛光如来曼荼羅」は、桃山時代に豊臣秀吉によって復元再製作され奉納された。天変地異や疫病の息災と鎮護国家を祈願する。
庭園は、室町時代に相阿弥が作庭された築山泉水庭、江戸時代に小堀遠州が作庭された霧島の庭、大森有斐作の好文亭前庭、宸殿前の苔庭など様々な庭園美を四季折々に堪能出来ます。
旅の記憶はおぼろげだ。大事に仕舞った筈なのに。考えてみれば、普段の事柄もそんなものかもしれない。大切な事は、心に刻みたいと思えた場面に巡り合えた事であろうか。それでも、ふと思い出されると、木漏れ日がほんのりとその場を照らすように私を温めてくれる。
貴方が青蓮院の縁側で留めた記憶はどのようなものですか。
私たちは少しばかり欲張りだ。そんな情景を切り取りたいのだ。これならば、あの日の心情も鮮明に思い起こせる気がする。これくらいの贅沢は、許して貰えないだろうか。
青蓮院の苔たちは、月明かりに夜露を纏って眠りにつきます。東の空が白み始める頃には、今日の天気をうかがっているのかもしれません。昼間は、万物を眺めて何を感じているのでしょうか。
どうか、当院の苔が届けられますご家庭が円満でありますように。
皆様が仏様に託された諸願が成就されます事をご祈念申し上げております。
合掌